2013年12月25日水曜日

シダの群れ3 港の女歌手編

@北九州芸術劇場


1、はwowowで観ました
2、は見逃しています
で、3。

初の岩松了作品。初のナマサダヲ。


、、、すばらしかった。はまりました。


何が凄いって脚本。
緻密で繊細な伏線を幾重にも張っておきながら
その核心は一瞬しか見せないというなんともいぢわる巧妙な手口。
観客の8割はわからなかったのだろうと思われ。
それが狙いか。恐るべし岩松舞台。

今回の作品において男たちのすったもんだはあまり深い意味はなく。
核心は森本とジーナ。この二人の会話に存在する。

今までのシリーズを丁寧に思いだし、言葉の一つ一つを汲み取っていかないと
そこにいきつけない。


あそこで気づいたら。
その推測ができたなら。

ジーナのバッグの中の手紙も
時計も
中国の女の子も
ノブとジーナの結婚が許されなかった理由も

すべて説明がつくのです。


表立っては決して見せず、
観客が考え、組み立て、繋ぎ合わせて
はじめて見える核心。

間違えてるかもしれないよ?
でもたぶん、合ってる。
だってこの作品に謎はほとんど残らなかった。
ひとつあるなら中国の娘。
でもたぶん、、、、、だろうなあという仮定はできる。


シリーズ「シダの群れ」ではとても重要なポイントなのに。

こんな壮大なシリーズものを舞台でやって
客がわからなくてもおかまいなし、、、

4のときのパンフの相関図で教えてくれるのか、、
もしこの「確信のない核心」が正解なら
みんなええーーーーってなるだろうな。


そしてサダヲ氏の1とは違う
静かな凶器のような存在感。
ちょっと遠い席だったので
表情が見えず残念だった。


核心を知った今、
あのとき森本はどんな表情をしていたのか
あのときジーナはどうしていたのか

もう一度観たくてしかたがない。

wowow放送が待ち遠しい。
2も観たいなあ

でないときっとこれから先についていけなくなるだろう




今年最後が今年のベストワンになった。
今年はあまり観てないけどね。


2013年6月26日水曜日

西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を

@北九州芸術劇場 5月4日

ブラックでシュールなコメディ。これに尽きる。

シティボーイズを生で見たのは初めて。
なんとなく行きそびれていたが
今回は作・演出 宮沢章夫さん。

若き頃テレビで見て衝撃をうけたラジカルガジベリビンバシステムのオリジナルメンバー。
ようやく生で見ることができた。

すべてにおいて異常な規制に縛られている今日、
もはや演劇でしか許されない表現なのではないか。
表現とはこのくらいピリピリしているものであってほしいと感じる。

門は何なのか。入口か、出口か。
門に入ることは始まりなのか終わりなのか
目の前の人々の行動は善なのか悪なのか
その判断はすべて観客にゆだねられ
笑いながらもキツイ裏に隠されたメッセージ

さすがの貫禄なのです

斎木さんはおもしろいなーーー
きたろうさんは天然だなーーー

もう一度観たい
何度でも観たいよ








2013年4月21日日曜日

マシーン日記 

遅れたが忘れぬように書く。

4月21日 北九州芸術劇場

以前映像では見たマシーン日記。
片桐はいりと阿部サダヲの演技がすごく、
あれを超えられるのかと思っていた。

峯村さんは超えるというよりまったく違うマシーンだった。
色気と強さにあふれていたよ。

女性2人の演技がすごい。

男性はうーん、、正直オリジナルを超えきれぬものがあった。

お話的には
なんだかこんな家族は
きっと日本にたくさんあるのだろう

監禁されてる人って
いったい何人いるんだろうな
と思いながら見ていた。

普通に生活しているようで
実はみんな狂気とすれすれに生きている
ある日自分がマシーンになるかも
オズになるかもしれないのだ



2013年2月13日水曜日

100万回生きたねこ

@北九州芸術劇場

森山未来の猫が観たい!
それだけの理由で
苦手なミュージカル。
会場には子供の姿もちらほら。

大丈夫かしらんとの心配をふきとばしたのは
行ってびっくり音楽ロケットマツさん。
生演奏はもうそりゃパスカルズの世界。

イスラエルの方の演出・美術。
ああそういえばダニカラヴァンの舞台美術のようだわと。
お国柄なのでしょうね。日本人にはない感覚。
涙をすくうサカナ執事はアコーディオンも弾けて多才。

お話はこどもむけの絵本を題材に
ちょっとシュールでややモノクロームな大人のファンタジー仕立。

さすがの身体能力猫まっしぐらの森山未来と
キュートで低めの歌声ステキな満島ひかり。

あのモテキでの神聖かまってちゃん熱唱は伊達ではない。

はじめてミュージカルで感情移入。

もう一度観たいとすら。サントラ欲しいとすら。

雨が降るくりかえす。。
リフレインのフレーズがいまだ頭をはなれません。

ミュージカルも悪くない。
白昼夢のような美しい舞台でした。