2011年6月20日月曜日

ルーシーリーとオニオン座

萩へ。
ルーシーリー展。
最近展覧会って1時間以内で見終わってしまうものが多かったけど、
今回、2時間以上かかった。
観てて飽きないカタチと線と色。
単眼鏡でのぞくと、抽象画や自然の造形美にも観え。

でもすべて思いつきのものではなく、
思考、研究、計算されつくした結果生まれたシンプルさなのです。


会場外のドキュメンタリービデオ。
80歳のルーシー女史、手ぶれなくフリーハンドで一気に線を引いていく。
その姿に感動。

ひさしぶりの旅行。
まあ食べた食べた。
牛(見蘭牛!)、魚(旬の鯵!)、野菜(アスパラ!)、果物(スイカ!)みなおいしく。

でも一番心に残ったのはカレー。

カレー大好き オニオン座
スパイスがっつり効いてます。
ブログもあります

ことしはシュノーケルがしたいんで、夏にまた行きたいなー。

2011年6月13日月曜日

散歩する侵略者 イキウメ @北九州芸術劇場

楽しみにしていたイキウメ。

グレー一色の舞台。
居間、診察室、病室、ファミレス。
客の想像力にまかせ、
瞬時に場面が移り変わる演出が素晴らしく。

宇宙人が概念を奪うお話。
人間にとっての概念の価値、愛の大切さを
語る話。と思った。
けど。

観終わって時間が経ってから、ある言葉がふと浮かぶ。


「愛は惜しみなく与う」



侵略者たちが「奪う」ことのできなかった概念、愛。
シンジはナルミからそれを得る。

それはつまり

愛という概念を奪うことはできない。
なぜなら、
愛は「与える」ことによって完璧なカタチの概念になるのだから。


そう思えてきた。


最後のウラベの問いかけ、
どの概念を奪えば戦争はなくなるのか。

その答えも、
奪うのではなく、与えることにあるのではないだろうか。

愛を得たシンジの予想しなかった副作用として、
「与える」能力を身に着けていてほしい。
ラストのシンジの微笑みは、
それを意味するものであってほしい。





愛は惜しみなく与える
さて誰の言葉だっけと調べると、トルストイだった。

そしてこんなものもひっかっかる。

惜みなく愛は奪う 有島武郎

冒頭と、終わりの方を少し読む。
これって、このお芝居の根源なのでは?


与える愛と、奪う愛。
この奥深い二つの思想を、さらりとSF化する前川知大氏。

すごいなあと思うのです。