2011年4月30日土曜日

家族の証明∴ 冨士山アネット

ぽんプラザ。

夜明けのBeatのPVが好きで。
森山未來の身体表現にほれぼれ。
このPVの振付が長谷川寧氏。
冨士山アネットは長谷川氏主宰のユニット。

せりふの全くない演劇。「テアタータンツ(ダンス的演劇) 」というらしい。
もともと台詞つきの脚本があり、
台詞を動きに変換しているのだそうな。
長台詞もあるらしい。今思えばどこが長台詞だったのか知りたかった。

ある夫婦。
子供が生まれ、生長し。
反抗期、思春期、洗面所やチャンネルの奪い合い、
親子の対立、兄弟の対立、夫婦の確執、母の孤独、父の弱さ。
何があっても家族は家族として存在し続け。
そんな家族の時間が激しくも淡々と描かれる。

「ダンス」によくあるひとつの感情をねっとりと時間をかけて表すことなどはなく、
強い怒りや悲しみも、あくまでもさらっと動きで表現される。
だからか感動まではいかなかったが、最後まで飽きることなく楽しめた。
新しく、そしてかっこいい表現を観た気がした。

この作品はとてもわかりやすい作品らしい。
確かに、もっと抽象的な表現も観てみたい。
また福岡に来て欲しい。

長谷川氏、かっこよかった。
アフタートーク、冨士山アネットの話をもっと聞きたかったな。