@北九州藝術劇場
半年前のノーアートノーライフとは真逆の、オンナの感じ満載のお話。
少女から女性へとうつりかわる、ティルダとコナのふたりと
それにまつわる人たちの話。
誰にも言えない、誰も知らない秘密の話。
庭の楡の木だけがすべてを知ってる。
こどもの残酷さと無邪気さが生み出す運命。
ちょっとしたきっかけで歪んでいく関係性。
離れて、繋がって、また離れて、また繋がる人と人。
未来を知った後に見る
過去のはちきれんばかりの夢と希望にあふれた時間が
たまらなくせつなく見えた。
物語の中には語られていない時間の中にも
さまざまな喜びや悲しみや裏切りや怒りや驚きがあるのがみえて。
愛されたい人に愛されなかったり
夢は叶わなかったり
つかのまの幸せがあったり。
それらすべてを経験して
彼女と彼女は見つめ合って笑いあう。
「あなたが笑うから、私も笑う」
ティルダとコナの間には
女と女の間にのみ可能な深い愛があるように思えた。
いいお話だったなあ。
毎度のことながら映像も効果的で美しい。
ケラさんのつぶやきを見ている限り、ぎりっぎりにしか完成しない話で、
あれだけのものが作り出せるのは毎回感動するのですが、
今回戯曲を購入して読んでみて、ちょっとわかった気がします。
とても緻密な文章で書き上げられている戯曲でした。
また次が、楽しみでしかたないナイロン100℃。